プロパンガスから都市ガスへの切り替えにかかる費用を解説

都市ガスの工事費用 -プロパンガスから都市ガスへの切り替えにかかる費用は?-

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プロパンガスは高い

現在プロパンガスを利用している方の多くは、「ガス料金が高い」と感じているのではないでしょうか。プロパンガスは、震災時の復旧の速さや、都市ガスと比較した場合の火力の強さなどがメリットですが、料金が高い点がデメリットです

プロパンガス料金が高い理由としては「プロパンガス会社が自由に価格を決めることができるから」「ボンベの交換が必要なため、人件費がかかるから」と言われています。仕方がないと思う反面、できることなら、料金の安い都市ガスに切り替えたいという方も多いでしょう。

本特集では、プロパンガスから都市ガスに切り替える際にかかる費用について解説します。

都市ガスへの切り替えにかかる費用の相場は?

電卓の画像

プロパンガスから都市ガスへの切り替え費用(工事費用)の相場は、総額で15万円~20万円ほどと言われています。

ただし、家庭の状況(持ち家・マンション)や、住んでいる地域(都道府県・市区町村)・住んでいるエリア(ガス本管の位置)等によってかなり差が出るため、相場以下で済む場合や、相場を大きく上回ることも。

正確な都市ガスの工事費用については、ガス会社への見積もりを取る必要があります。ここでは、切り替えにかかる費用の内訳と相場を紹介していきますので、参考にしてください。

引き込み工事費用の相場

都市ガスの引き込み工事(配管工事)には、10万円から15万円ほどの費用がかかると言われています。
工事費用は、ガスを供給する本管から、引き込み先までの距離により異なり、引き込み距離が長いほど増加します。1mの引き込みで、1万円前後が相場です。

ただし、近くに本管が通っていない場合には、本管を設置するための「本管工事費用」が、別途必要になります。本管工事費用だけで、数十万円単位と言われます

また、配管工事費用には、別途2,000円から1万円ほどの出張費がかかります

ガス機器の変更にかかる費用

ガスコンロの画像

都市ガスへの切り替えの際には、現在使用しているガス機器(ガスコンロ、給湯器、ガスヒーターなど)も、都市ガス用のものに変更する必要があります。

ただし、ガス機器メーカーに改造・調整用部品の在庫があれば、部品交換によってそのまま使用することも可能です。ガス機器の改造工事や調整は、都市ガス会社が行ってくれますが、ガスコンロの改造で5,000円から1万5,000円ほど、給湯器の改造では3万円ほどが相場です。

工事費用の見積もりを取る際には、あわせて「現在使用しているガス機器は改造が可能か、改造費用はいくらか」「改造ができない場合、新しくガス機器を購入した場合はいくらか」を確認しておきましょう。複数の都市ガス会社への相見積もりを取り、総額を比較するのがおすすめです。また、ガス機器を自分で購入し、都市ガス会社に取り付けのみを依頼する場合の「取り付け工事費用」もあわせて見積もってもらうと良いでしょう。

すべてのガス機器を新品で購入すると総費用がかさむので、費用が高い機器を中心に中古品も検討しましょう。都市ガス会社に、使用できるガス機器の種類について、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。地域のリサイクルショップや、インターネットではガス機器を安く購入できる場合がありますが、購入先で取り付け工事が可能なのか、その場合の費用はいくらになるのかを必ずチェックしましょう。

給湯器の寿命は10年前後、ガスコンロは8年前後と言われています。ご家庭のガス機器が老朽化している場合、ちょうど買い替えが必要というタイミングで、都市ガスへの切り替えを行うのもいいでしょう

何年で元が取れるかを計算する

計算している画像

見積もり総額を把握したら、都市ガスに切り替えた場合のガス料金を想定し、「何年で元が取れるか」を考えます。
都市ガスへの切り替え工事に総額20万円かかった場合で、シミュレーションをしてみましょう。

現在のままプロパンガスを使用した場合

※ガス料金=1ヶ月あたり1万円

  • 1年間:12万円
  • 5年間:60万円
  • 10年間:120万円

次に、都市ガスに切り替えた場合の料金を見てみます。ガスの節約も同時に行い、月6,000円に抑えた場合は、以下のようになります。

プロパンガスから都市ガスに切り替えた場合

※ガス料金=1ヶ月あたり6,000円

  • 1年間:7万2,000円(ガス料金)+20万円(工事費等)=27万2,000円
  • 5年間:36万円(ガス料金)+20万(工事費等)=55万円
  • 10年間:72万円(ガス料金)+20万円(工事費等)=92万円

このシミュレーションでは、1年目を比較すると金額に大きな差がありますが、5年経過時には都市ガスに切り替えたほうが、料金が安くなることがわかります。

切り替え工事の費用を抑えられれば、そのぶん「元を取るための年数」は短くなります。また、切り替え後のガス料金も、安ければ安いほど、工事費用の早期回収に役立ちます
2017年4月から都市ガスが自由化されたことで、都市ガスも一律の料金ではなく、ガス会社による差が見られるようになりました。より有利なガス料金の都市ガスに切り替えることも検討してみると良いかもしれません。

あわせて読みたい【ガス自由化から1ヶ月半、関東の都市ガスのシェア、ニチガスや東京ガスの料金プランは?】

プロパンガス会社の変更も選択肢

ここまで都市ガスへの切り替えについて解説をしてきましたが、やはり切り替えにかかる費用がネック、という方も多いでしょう。たとえば、「家の近くにガス本管が通っていないので工事費用が高くなる」「ガス機器を新しくしたばかりでもったいない」等、都市ガスへの切り替えを難しいと感じる場合は、プロパンガス会社を変更するだけでも、ガス料金の節約ができる可能性があります

「プロパンガス消費生活センター」「一般社団法人プロパンガス料金消費者協会」のそれぞれのサイトでは、プロパンガスの「適正料金」を知ることができます。

現在のガス料金が適正料金を上回っている場合には、他のプロパンガス会社に切り替えることも検討しましょう。現在よりもガスの単価が安いプロパンガス会社があれば、大規模な工事等をすることなく、ガス料金を節約することも可能です。

もしも、現在のプロパンガス料金が適正料金であれば、ガスの使い方を見直すことによってガス代節約をはかる方が効果が大きいケースもあります。

プロパンガス消費者生活センター

プロパンガス消費者生活センター

東京に拠点を持つプロパンガス会社の切り替え相談サイト。公式サイト上の「料金診断」で現在のガス使用量とガス料金を入力すると、適正料金かどうかを診断。適正価格を上回る場合は、最寄りの優良ガス会社の候補ををピックアップしてくれる。切り替え後の値上げを防止する「適正料金保証書」も発行。ガス会社の変更手続きを代行してくれる点もうれしい。

一般社団法人 プロパンガス料金適正化協会

一般社団法人 プロパンガス料金適正化協会

プロパンガスの料金相談・契約トラブル・価格交渉などに対応する一般社団法人。適正価格の提供に賛同する優良ガス会社の紹介も行う。ガス料金の値下げ交渉など一部のサービスは有料値下げ交渉成立後の価格維持(アフターフォロー)にも対応している。

現在のガス料金が適正料金を上回っている場合には、他のプロパンガス会社に切り替えることも検討しましょう。現在よりもガスの単価が安いプロパンガス会社があれば、大規模な工事等をすることなく、ガス料金を節約することも可能です。

もしも、現在のプロパンガス料金が適正料金であれば、ガスの使い方を見直すことによってガス代節約をはかる方が効果が大きいケースもあります。

十分比較してから決断を

プロパンガスから都市ガスへの切り替えは、ガス料金が安くなる一方で、費用と手間がかかります。 まずは、複数の都市ガス会社へ切り替え工事の費用の相見積もりを取ってみましょう。見積もりをもとに、工事費用を抑える工夫(ガス機器は中古品を購入など)ができないか、検討します。総額が把握できたら、何年で元が取れるのかを計算してみましょう。

プロパンガス会社を変更することでガス料金の節約ができるのであれば、費用と手間がかからずおすすめです。適正価格でガスを提供しているプロパンガス会社への切り替えも、視野に入れてみましょう。

いずれの場合でも、ガスの使用量を抑えることがガス料金の節約につながります。都市ガスへの切り替え工事や、プロパンガス会社の変更に併せて、ガスの節約術についても知識をつけておけば、より効果も大きくなるでしょう。

(著者:久我裕紀)